代々木アニメーション学院(以下、代アニ)の芸能マネジメント科は、2020年4月に新設された13学科のうちのひとつです。
アニメや声優の学校として有名な代アニが、今度はタレントのマネジメント教育を行うと報じられ話題となりました。
しかも、同じく新設されたYouTuber科をはじめ「必要あるのか」などと批判される新学科が多い中、芸能マネジメント科は比較的評判は悪くなかったのです。
その理由としては、代アニ所属アイドルグループ=loveイコールラブ(以下、イコラブ)の存在が何より大きかったと言えます。
イコラブは指原莉乃さんプロデュースですが、代アニと専属マネジメント契約を結んでいるため、プロダクションとしての役割は代アニが担っているのです。
つまり、所属アイドルであるイコラブが活躍の場を次第に広げていくことで「代アニにはマネジメントの実績がある」と判断されていったわけです。
では、今から芸能マネージャーを志す人は代アニの芸能マネジメント科を検討すべきでしょうか。
たしかにイコラブの活躍を鑑みると、今後は代アニ芸能マネジメント科が提供するマネジメントのノウハウには大いに期待できる部分があります。
しかし、そこだけに目を奪われると、そもそも芸能マネージャーと言う仕事自体が時に過酷なものであることを忘れがちです。
実際はどうなのでしょうか。
この記事では、芸能マネジメント科の評判とその実態について詳しく解説していきます。
- 代アニ芸能マネジメント科に入学を検討している
- 芸能マネージャーに興味がある
- イコラブが好きである
芸能マネジメント科は代アニの10校舎全てに設置されている学科です(2023年予定)。
※代々木アニメーション学院芸能マネジメント科は代アニ所属アイドル「イコラブ・ノイミー・ニアジョイ」に直接関わる機会が多い学科です。2023年入学案内にも詳しく掲載されています。
<芸能マネジメント科の学費>
<1年次>
- 【入学金】200,000円
- 【年間授業料】693,000円
- 【施設設備費】385,000円
- 【教育充実費】220,000円
- 【教材費】55,000円
【学費合計】1,553,000円
<2年次>
- 【年間授業料】693,000円
- 【施設設備費】385,000円
- 【教育充実費】220,000円
- 【教材費】33,000円
【学費合計】1,331,000円
◆学費と学費サポートについては別記事で詳しく解説しています。
代アニ芸能マネジメント科の評判 なぜイコラブの人気で評判が良い?
ちなみに、芸能マネージャーになるには、車の免許およびタレントの熱狂的ファンではないことが条件だと言われています。
芸能マネジメント科新設の背景
この後21時から‼️
いよいよ #ミュージックステーション に出演します✨みなさま #イコラブMステ #ウィークエンドシトロン でメンバーの応援をお願いします🍋 pic.twitter.com/jC3PImZUgo
— =LOVE_official (@Equal_LOVE_12) September 17, 2021
イコラブの影響
2020年4月に開講された代アニの13の新学科は、どれも時代の流れを汲んだニーズの高いテーマであるとされていますが、芸能マネジメント科設立に至ってはかなりイコラブの影響が強いようです。
従来の学科を含めてみても、当然、声優やアニメ(ゲームやV-Tuberを含む)に関わる学部・学科ばかりなのに、アニメと直接的関わりの薄い芸能マネージャーの教育学科はひと際異彩を放っています。
これが「声優マネージャー」に特化してあればまだ理解できるのですが、そうではないのは、やはりイコラブの活躍に合わせて開講されたからだと見るべきでしょう。
マネジメントの実績
しかし、ただ「イコラブが所属している」というだけでは、芸能マネジメント科を立ち上げた当初は実績も伴っていなかった為、マネジメント力をアピールできるようになるまで約3年を要しました。
この間、6枚のシングルをリリース、姉妹グループ「≠ME(ノイミー)」をデビューさせ、マネジメント能力は次第に盤石となっていったのです。
- 2017年1月28日 声優アイドルオーディションの開催が発表
- 2017年4月29日 グループ名発表 イコラブ初お披露目
- 2018年2月24日 姉妹グループ≠ME(ノイミー)のお披露目
- 2019年10月30日 6枚目シングル「ズルいよ ズルいね」リリース
- 2020年4月 代アニ芸能マネジメント科が開講
マネジメント教育の専門性
イコラブがデビューしてから約3年後、とうとう新規開講した芸能マネジメント科でしたが、以前から「イコラブの育成実績」をもっとアピールしたくてもできない事情がありました。
当初から使用されてきた「代アニ×指原莉乃共同プロデュース」という文言からわかる通り、イコラブの育成に関してはどうしても「指原莉乃」の名が勝ってしまいます。
そのため、代アニはイコラブ育成(プロデュース面)の実績にはあまり触れずに、マネジメント教育の専門性のみアピールする方向に舵を切りました。
事実、芸能マネジメント科を開講する以前より、代アニは「共同プロデュース」の文言をほぼ使用しなくなり「代アニpresents」「バックアップ」「代アニ所属タレント」という表現を多用しています。
もっとも、代アニが突然「共同プロデュース」の文言を使用しなくなった理由にはほかにも色々な説があります。
芸能マネジメント科の実態
イコラブとノイミーの華々しい活躍ぶりにばかり目が奪われてしまいがちですが、この2グループの結果だけを見て、芸能マネジメント科の評価を下すのは早計です。
姉妹グループ「ノイミー」の後、勢いに乗って続けざまに代アニが育成を図ったものの、あまり知られないまま解散してしまったアイドルユニット「MISS ME」(以下、ミスミー)がいます。
不遇のアイドルユニット
ミスミーは、イコラブとノイミーを成功させた勢いに乗り「ライブハウスから野外フェスを狙う新ROCK&IDOLユニット」と銘打って代アニがデビューさせたアイドルユニットです。
プロデューサー近藤ひさし氏とタッグを組んで、2019年6月にオーディションの最終審査が行われ、2019年12月にはデビューシングルもリリースされました。
しかし、メンバーの活動休止が続き2020年3月には公式HPも閉鎖され、アイドルユニットとしては事実上の解散となっています。
詳細は不明ですが、鳴り物入りでデビューしてから1年も経ない間にその姿を消してしまいました。
ミスミー解散の打撃
イコラブ、ノイミーに続いて人気を得ると思われていたミスミーが短命だったことは、プロダクション部門の強化を図りたい代アニにとって大きな打撃となりました。
ミスミーの成功によって、声優部門と指原莉乃ブランドから離れてもアイドルプロデュースに問題ないことを示したかった代アニの思惑が全て崩れてしまったのです。
ミスミーの雲行きが怪しくなってきたから、イコラブとノイミーへの影響を避けるために「共同プロデュース」の文言を外したという説もあります。
芸能マネジメント科を目指すなら
ミスミーの件によって、代アニは図らずもプロダクションとしてはまだ脆弱であることを露呈してしまったわけです。
しかし、逆に考えれば、秋元康氏や指原莉乃さんのような力のあるプロデューサーの協力さえあれば、イコラブのような人気アイドルグループをデビューさせマネジメントしていけることが証明されたとも言えます。
代アニにはその協力がすでにあります。
代アニはこれからもアイドルオーディションを企画していくはずですし、プロダクションとして力をつけてくれば、多くの優秀なマネージャーが必要になってきます。
そう考えると、まだ開講して間もない芸能マネジメント科の将来性はかなり高いと言えるのかもしれません。
まとめ
- 芸能マネジメント科は批判されがちな代アニの新設学科の中で比較的評判は悪くなかった
- イコラブやノイミーといった所属アイドルが、実際に活躍している実績が大きい
- しかし、ミスミーのように順風満帆とはいかなかったケースもある
- 今後はプロダクション部門強化は必須だが、有名なプロデューサーを擁しイコラブと言う実績がある限り、芸能マネジメント科は期待できそう
※プロデューサー指原莉乃さんのインタビューや、代々木アニメーション学院芸能マネジメント科の生徒がイコラブのコンサートで実際に現場実習を行う様子が、2023年入学案内の巻末に掲載されています。
— いりうわ@芸能エンタメグループ (@hAvBaMCjndMfUTv) September 19, 2022
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