代々木アニメーション学院(以下、代アニ)の入学を検討する方は「全日制よりも週一コースを選ぶべきかもしれない」と迷うことが多いです。
例えば、エンタメ業界を目指していても他の仕事にすでに就いている場合や、昼間は別の学校に通わなくてはならない学生、経済的余裕がない方など、人によって様々な事情を抱えています。
中には「声優になると決めているわけではない」「代アニで勉強したからといって本当にアニメーターになれるかわからない」というようにまだ心が揺らいでいる方もいます。
そんな方にとって週一コースは、少し体験してみたいカルチャースクールのような感覚で気軽に受講することが可能なのです。
週一コースで基本的なことを学んだ後、本格的に火が付いて、改めて全日制に入学したという方もおられます。
気軽に学べる週一コースとはいえ、貴重なお金と費用を捻出して勉強するので、受講後に後悔するようなことは決してあってはなりません。
- 自分が学びたいことを教えてくれるか?⇒希望コースのカリキュラムを調査する
- 時間割が今のスケジュールに加わっても無理がないか?⇒バイトや仕事と両立・継続できるか
- 受講期間が終了した後のビジョンが見えるか?⇒今よりステップアップできるか
- 学費は無理なく払えそうか⇒授業料だけではなく教材費が必要になることも
受講することによって、きちんと自分の実力アップが計れるよう、まずは週一コースのことをよく知っておきましょう。
この記事は、代アニ週一コースの受講を考えている方にとって有益となるよう、どこよりも詳しく週一コースの仕組みや疑問点について解説しています。
各コースの詳細については別記事で個別に説明していますので、自分の興味があるコースにすぐにリンクで飛べるようになっています。
是非、何度も読み返してみて下さい。
※週一コースは実施校舎と時間帯が予め決められており、受講希望者が少ないと開講されないこともあるため、募集要項も毎年よく変更されます。必ずその年の入学案内と募集要項でご確認をお願い致します。
代アニ週一コースの評判と実態まとめ 人気コースの後悔しない選び方
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週一コースとは
高校、大学、専門学校に通いながら、仕事をしながら、主婦業をしながらなど自分のライフスタイルに合わせて、学びたいことを無理なく学べる週1日、2時間のレッスンです。
引用元:代アニ週一コース入学案内2023年
要するに、全日制に通えるほど時間がない、高い学費は払えないという方に向けて、プロの講師と最先端の設備を用意し、短時間で知識と技術を学んでもらおうという主旨です。
受講資格(年齢制限)
週一コースは受講者の年齢により、ベーシックコースとジュニアコースに分けられています。
ベーシックコース受講者の年齢層は実に幅広く、公式では10代から50代までいらっしゃるということです。
ジュニアコースは、本当に「早くからプロを目指したい」という子供たちのための特別なコースで、声優ジュニアコースとダンス&ヴォーカルジュニアコースの2コースのみ開講されています(2023年時点)。
当記事の内容は、ベーシックコースを中心に解説しています。
ベーシックコース
・12歳以上(小学生は除く)であること。
(18歳未満の方は保護者の同意が必要です)
・日本語を理解し、レッスン進行に問題がない方。
※留学生声優コースではビザの発行はできません。ジュニアコース
・小学4年生~中学3年生まで
(18歳未満の方は保護者の同意が必要です)
・日本語を理解し、レッスン進行に問題がない方。引用元:2023年募集要項
受講者の目的
週一コースを受講している目的も人によって様々なものがあります。
- 業界デビューや就職
- エンタメ業界への転職
- 趣味のスキルアップ
- 未経験なので基礎を学びたい
- 専門的な授業を安く試してみたい
- AO入学合格者が特典として週一コースを選択した
◆AO入学合格者の特典については別記事で解説しています。
その他、ダブルスクールをして、自分に足りない部分だけ代アニ週一コースで学んでいるという方もいます。
週一コースの学費
週一コースは、週一回の授業を1日2時間、計20回の授業を受けることになります。
その約半年間の主な学費の内訳が以下になります。
- 入学金 33000円
- 受講料 132000円
- 合計 165000円
この学費合計を日割りで計算してみると一日で8250円、2時間の授業ですから時間当たり4125円かかっていることになります。
例えば、全日制の声優タレント科の1年次の学費合計が1553000円ですから、この金額差をどう受け止めるかは、正直、受講生によります。
もちろん、全日制と週一コースとでは時間やコマ数も全く異なるので単純に比較することはできませんが、短時間でプロから基礎を学べるのだから、週一コースは安価だと考える方も多いでしょう。
週一コースの入学金免除制度
週一コースに出願するご本人が以下に当てはまる場合は、入学金33000円が免除される場合があります。
- すでに全日制の在校生で週一コースに申し込んだ方
- すでに週1コースの在校生で新たに別のコースを申し込んでダブル受講となる方
- 全日制にも出願されている方
- 代アニの卒業生
厳密には、メールで問い合わせて入学金免除のクーポンコードを発行してもらうのですが、その時に上記の対象者であるかどうか審査されているようです。
受講方法
週一コース受講までの大まかな流れは、以下のようになっています。
- 校舎選択
- 希望コース選択
- 曜日選択
- 受講手続き
- 完了・受講スタート
1、校舎選択
引用元:代々木アニメーション学院公式サイト
受講手続は、まず自分が受講する校舎を選択するのですが、受講したいコースが必ずしも代アニ10校舎の全てで開校されているとは限りません。
「去年までは開講されていたのに今年はなかった」ということが頻繁にありますので、最新の入学案内か公式サイトで事前にチェックしておきましょう。
2023年4月募集だと週一コースの開講校舎は8校舎になっているようです。
2、希望コース選択
引用元:代々木アニメーション学院公式サイト
校舎を選択すると、そこで開校予定のコースと受講料が一覧で出てきますので、希望コースを選択します。
少し変わった申し込み画面になっていて、カートに入れて商品を注文購入する「ネット通販サイト」のような形式になっています。
自宅から近い場所に代アニの校舎があるから受講を決めたのに、その校舎では「自分の希望するコースは開講されていなかった」という事もよくあります。
声優ベーシックなど人気のコースは全国8~10校舎でだいたい毎年開講されますが、新規開講コースや比較的マイナーなコースは、希望者が少ないと開講中止することもありますので注意して下さい。
3、曜日選択
引用元:代々木アニメーション学院公式サイト
もともと週一コースは夜間や土日がメインで、今でもそのように表記している部分もありますが、実際は、平日の水曜日や火曜日も選択できるコースが増えています。
自分のスケジュールに合った曜日で応募することが可能です。
4、受講手続き
引用元:代々木アニメーション学院公式サイト
曜日選択まで終わると、後は受講者情報を入力する画面になります。
受講する本人の名前を入力し、受講料の支払方法の選択、確認ページまで進んだら、最後に「注文する」を押します。
入学金免除のクーポンコードを持っている方は「確認ページ」で入力してください。
5、完了・受講スタート
きちんと申し込みが完了且つ期日内に学費の納入が済んでいれば、後ほど代アニから「お申し込み完了」の連絡や、初日授業に関する案内メールといったものが届きます。
受講後のステップアップ
週一コースには誰もが受講できるベーシックコースの他に、そこからステップアップしたアドバンスコース、さらに本格的なスキルアップを目指したプロコースがあります。
ただし、残念ながら今のところプロコースまで用意されているのは声優コースとヴォーカルコースだけです(2023年時点)。
また、これら上位クラスを受講するためには、いくつかの条件が設けられています。
アドバンスコース
受講条件:ベーシックコースで1年以上学び、かつ実力テストで合格した者
<カリキュラムの一部>
- 声優業界ガイダンス
- ボイスサンプル収録
- オーディションシミュレーション
年度末には、学院内プロダクションオーディションにもエントリーが可能
プロコース
受講条件:アドバンスコースで1年以上学び、かつ実力テストで合格した者で16歳以上(未成年は親権者の同意が必要)、東京都内での活動が可能な方
最上位クラスでレッスンや他の受講生、講師陣もベーシックとは別格。
声優科の卒業生や、すでにプロの声優として実績のある方、事務所に所属している方などと一緒にレッスンを受けます。
映画の吹き替えやナレーション、ゲームCVなどの現場斡旋をその場で受けられることもあると言います。
プロコースは特に狭き門で対象者も絞られるため、リニューアルがよく行われます。しかし受講できればプロデビューへの近道となることは間違いないでしょう。
週一コースの注意点
- 全ての校舎で希望コースが開講されているわけではない
- 今まで実施されていたコースが今年からなくなっているということもある
- 現在は土日、夜間限定ではない(実施校とコースによる)
- 希望者が少ないと開講中止になることもある
- コース(曜日)によってはオンライン授業になっている所もある
- 全日制の学費免除のような優待制度はほとんどない
- スケジュールが重ならなければ複数のコースを受けることや、半年単位で継続受講も可能だが入学金以外の学費は両方必要
週一コースの特徴一覧
🙌週一コース🙌
先週で週一イラスト4月生が修了しました!最後の授業で作った #イラスト 本には、前に描いた絵と最後に描いた絵を載せたのですが、半年間で描くスピードが上がり、完成度はもちろん、今まで学んできた塗り方を使ったりと各々工夫していて良く描けていました(*´▽`*)#代アニ #YOANI pic.twitter.com/E4TlEQ41lX
— 代々木アニメーション学院 福岡校 (@YAG_fukuoka) October 3, 2019
エンタメ系
・【声優ベーシックコース】【声優アドバンスコース】
声優コースは週一コースの中でも毎年人気で実施校舎も多いので、開講中止になる心配はまずありません。
ベーシックで才能が開花すればアドバンス、さらに上級のプロコースへと明確なステップアップが設けられているのも声優コースの特徴です。
・【Vチューバーコース】
全日制のYouTuber科が新規開講された時は「今さら教わる人なんかいるのか」と批判的な声が多かったものの、今なお人気の「なりたい職業」のひとつであり続けています。
週一コースでは、モーションキャプチャーなどの最新機器を駆使して、特にVチューバーに特化した養成講座を開講させました。
・【ヴォーカルコース】【ヴォーカルアドバンスコース】
当初は、ヴォイストレーニングとアニメソングの上達を主眼として開講されたコースと目されていました。
しかし、代アニプロデュ―スの=love(イコールラブ)がデビューしてからは、幅広いジャンルの歌唱レッスンでアーティストを育てるコースとして評価も高まってきたようです。
・【留学生声優コース】
文字通り留学生を対象とした声優コースです。
外国人に日本のアニメは人気が高いことから、声優の勉強やアフレコ体験もしてみたいと思う留学生は多いようです。
ただし、カリキュラムは「日本語の正しい発生やアクセントの授業」など日本語中心で行われます。
・【ダンス&ヴォーカルコース 女性限定】
唯一、女性限定とされているコースです。
率直に言うと、このコースは明らかにアイドルグループ=love(イコールラブ)の成功を背景に開講されたものです。
授業で使用される楽曲もイコラブのもので、歌とダンスの基礎を学びます。
新たな姉妹グループのオーディションが決定したら、コース受講生の誰かがプロデューサーの目に留まる、なんてことも可能性はゼロではありません。
・【ダンスコース】
声優や歌手のオーディションでもダンスは必要になってきますので、代アニにもダンスを教えるノウハウがあります。
しかし、ダンス&ヴォーカルコースがあることや、他のコースでもLIVEやリズムの指導があることから、特にダンスだけを専門に教わりたい方に需要があります。
・【殺陣アクションコース】
人気上昇中の2.5次元演劇やテーマパークのアクターを目指す方にとって人気のコースです。
代アニはライブ会場や劇場を所有していますので、プロの舞台に携わる機会も多いため、週一コースの受講生といえども将来活躍の場を得られるチャンスがあるはずです。
・【劇場運営スタッフコース】
具体的には、代アニが運営する「天王洲 銀河劇場」「代アニLIVEステーション」のノウハウを活かして舞台と劇場の運営知識を身に着けようという実践的なコースになります。
・【芸能マネージャーコース】
代アニがプロデュースするアイドルグループ=love(イコールラブ)のマネジメントで培ってきた知識を基礎から学べるコースです。
このコースもやはりイコラブとその姉妹ブループ≠ME(ノイミー)の活躍が大きかったことで注目され始めた経緯があります。
全日制のマネジメント科のカリキュラムの中には実際にイコラブの現場で学ぶものもあります。
アニメ系
・【アニメベーシックコース】
アニメーターとして基礎知識を養うならおすすめのコースです。
この週一コースでアニメーターの仕事を知り、企画シナリオ、絵コンテ、作画、撮影など、自分の適性を見つけて、本格的にその専門分野へ飛び込むという流れが最も効果的です。
・【3DCGコース】
3DCGの技術はゲームやアニメで今や欠かせないものとなっています。
このコースはモデリング・テクスチャの基礎を知ってオリジナルのCG作品制作まではできるようになります。
クリエイター系
・【マンガベーシックコース】【デジタルコミックコース】
漫画家になりたい方が知っておくべきアナログとデジタルそれぞれのコースが用意されています。
今やデジタルコミックが主流だと思ってしまいますが、実際は紙と鉛筆にこだわった有名な作品もまだ多く、できれば両方の知識とスキルを身に着けておきたいところです。
・【イラストベーシックコース】
一人一台の液晶ペンタブレットを使って、デジタルでイラストを描く技術を学びます。
具体的には主に「CLIPSTUDIO(クリスタ)」の基礎や使い方を教わり、イラストのスキルアップを目指していくことになります。
・【デッサンコース】
文字通り、デッサン力を磨くためのコースです。
アニメやマンガ、イラスト業界ではポートフォリオにおいても、デッサン力を重視している企業が多いと昔から言われています。
・【フィギュアベーシックコース】
実を言えば、フィギア科は2022年まで全日制クリエイター科にあったのですが、今は週一コースのみになってしまいました。
単純に人気が無いというわけではなく、原型師やフィニッシャーを目指す技術を身に着けるのが非常に難しいのです。
本気でフィギア制作を学びたい方にはおすすめです。
・【シナリオ・小説ベーシックコース】
文章を書くことが好きでも、小説をどう書けばよいのかわからないという方は多いため、例えば起承転結のような基本的な作り方から教えてもらえるコースです。
web小説などで気軽にコンテストなどにも投稿できる昨今、小説家や脚本家を目指している方に限らず人気が高まっています。
・【衣装デザインベーシックコース】
服飾についての知識を学ぶというよりは、いわゆるコスプレパーツのデザインなどアニメのキャラクター衣装の研究といった側面が強いコースになります。
※週一コースは実施校舎と時間帯が予め決められており、受講希望者が少ないと開講されないこともあるため、募集要項も毎年よく変更されます。必ずその年の入学案内と募集要項でご確認をお願い致します。
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